1948-06-10 第2回国会 参議院 予算委員会 第27号
併し物價安定の基礎條件が必ずしも整つていない現段階といたしましては、公定價格を餘りに大幅に改訂いたしますことは、却つてインフレーションを促進する結果をもたらす虞のある一面を考慮いたしまして、國民經濟全體の見地に立つて、財政、物價、賃金の三者を総合調整し、健全財政の立場を貫き得る範囲において、公定價格の引上げを最少限度に止め、同時に勤勞者に對しまして概ね最近の實質賃金を維持することを以て根本方針といたした
併し物價安定の基礎條件が必ずしも整つていない現段階といたしましては、公定價格を餘りに大幅に改訂いたしますことは、却つてインフレーションを促進する結果をもたらす虞のある一面を考慮いたしまして、國民經濟全體の見地に立つて、財政、物價、賃金の三者を総合調整し、健全財政の立場を貫き得る範囲において、公定價格の引上げを最少限度に止め、同時に勤勞者に對しまして概ね最近の實質賃金を維持することを以て根本方針といたした
安本筋の最高賃金統制方式に對しては、社會黨の出身閣僚は、賃金安定は賃上げ要求の爭議行爲防止が先決であつて、實質賃金の裏付けのないこの賃金統制はやるべきでないと、そういう工合に考えておる、又西尾大臣も輕々にこの問題を出すべきでなくつて、今國會中には結論は得られないだろうというようなことを申されたということが述べられておりました。
○栗山良夫君 今賃金が他の生産條件に比して不合理に上昇して來るのを避けると、こういう工合に言われましたが、勞働階級の實質賃金が非常に低下しておるということは、まあ私共今申上げるまでもないことなんで、私最近讀みました或る書物によりますと、戰爭前に比較いたしまして、國民の平均一人當りの所得が大體二分の一程度の實質になつている。然るに拘わらず動勞階級の所得は三分の一に下つている。こんな工合になつている。
實質賃金の充實、こういうような點を十分考えたいと思うのでありますが、これについてはマル公による生活必需物資の配給を増加するということが非常に必要になつてまいるのでありまして、これはあらゆる面、纖維製品、食糧その他についても能う限りの努力をいたしたいと思つて、ただいま豫算及び物價の編成補正をいたしますと同時に、あるいは輸入の懇請もしくはそれに伴う一連の政策、税の上においては勤勞所得税の引下げ等をも考えておるのであります
それから實質賃金の裏づけには、結局マル公による生活必需物資の配給ということを高度にしなければならぬという點も、まつたくお説の通りであります。これにつきましては、物價の補正等については、常にその裏づけとして考えなければならなぬ點でありまして、實は今囘もそのためには各種の物資につきまして輸入の懇請、あるいは増産等も努めておる次第であります。
又法を以てこれを止めさせるというようなことは、現下の情勢では非常に困難であろうと思いますけれども、仰せの點は極めて御尤もでありますし、又そういうふうな運動の由つて來たるところは生活の極めて不安定であるという點でございますが故に、流通秩序の確立等から、一面においては、實質賃金が内容的に豐富になるように、そういう方面に我々は努力するということは、又當然私共政府の務めでなければならん。
尚この機會に序ででございますから御参考のために申上げて置きますと、一部にこの一月における二千九百二十圓というベースは、千八百圓べースよりも實質賃金として低いのではないかという議論が新聞等にも組合等にもございますが、實質賃金は何を基準とするかは議論の餘地がございますが、概ね今言われておりますものは、東京におきます闇物價指数を基礎として議論されておるようであります。
一般の物價に非常に響きがあるので、これは一番問題になつておるというふうに考えられておるのでありますが、而もこの前の千八百圓ベースの唱えられたときにも、すでに大分その物價體系、或いは實質賃金の方面で埋めるとかいうような話もありましたけれども、それらが行われないで、ただ政府の政策の行われるに從つて、物價が上つて行くというような状況になつておるといつたのでありますが、一般の空氣といたしましては、とにかく、
このため政府は今後も一般國民生活水準を實質的に確保するために努力するはもとより、實質賃金を充實するに全力を盡し、物價と賃金の悪循環を断ち切つて、生産の増強と相まち、一日も早く國民生活、特に勤労者の家計の安定を實現いたしたいとかんがえておるのであります。 政府は、まじめに働けば必ず食える体制を實現する方針のもとに實質賃金の一層の充實をはかるために、次のような方策を行わんとするものであります。
そこで具體的に地域を指定する場合に、ただいまのわれわれの考え方は、實質賃金をひとしからしめるという見地に立ちまして、主といて現實生計費を、その生活内容をさらいまして、實質的に同等の生活内容をした場合に、標準的に、一體どの的ではどのくらいかかるか、といつたところで權衡をとりまして、現在においては、それを地區的に四段階に區分して處理いたしております。
その趣旨は、いわば第一地域給、第二地域給というような意味合でありまして、今やつております地域給というものは、現實に生計費の差を實質賃金的に引直した意味において、その差を埋めよう、バランスを補填しようという意味合の考え方がありますが、寒冷地給もむろん地域給の差から起る問題でありまして、地域給に入れる點においては私ども筋が立つと思うのでありまして、そうしない限り寒冷地に差がつかないということにおいて、地域給
さらにまたわが國の豫算制度の通弊といたしまして、豫算が國會を通ると同時に、多大な國庫支出があるというような慣習が、いきおい物價を混亂せしめて、それらによつて起つた物價の不安定というものが、流通秩序をますます破壞して、勤勞者の實質賃金の向上を阻害し、生産意欲の不振を來さしめるというような可能性を多分に存しておるということ。こういう點を指摘いたしたいのであります。
千八百圓ベースについては、お話のように價格改訂をやるときに、今度の平均賃金としてこれを採用し、從つてこの方面においては能率が上り増産ができまして、ゆとりのある者が千八百圓の實質賃金を超えることは、賃金のストツプではありませんから、政府としては當然そうなつてもよろしいということは認めておつたのでありますが、官公廳は單に能率が上つたというだけではいきませんで、そこに財源がありませんと、やはり國家の赤字において
たとえばインフレーシヨン等の問題等もにらみ合わせて、できる限り實質賃金を充實していく、そういう點で配給物資の確保等ということが、より以上重大なる問題であろうと思うのであります。こういうことに對しては、政府は、今まで、生鮮食料品等については、確かに政府の計畫通り參らなかつたことを、率直に認めております。
そこでこの千八百圓は初めから無理だつたという考え方は、私は流通秩序の確立と、生産増強が豫定通り行われておつたならば、私は千八百圓ベースでもつてこの名目賃金と實質賃金との開きが大きくならずに濟んだ、すなわち最低生活のギヤツプがあまり大きくならずに千八百圓でも行けただろうと思いますが、問題は要するにやみ値がだんだん上つて、しかも一方生産力は戰前の約二分の一乃至三分の一に落ちておつた。
四百九十萬のうち、大體さつき申し上げた一年間に六箇月間の雇用關係があつたという條件にはまるものは、大體それの一割ぐらいだろう、それで四十九萬になる、その四十九萬のうち、さらに待機であるとか、あるいはその他の條件があつてそれに合わないものが約半分あるだろうというので約二十四萬人ぐらいはC案によるところのすぐ即日から失業手當を受ける數だろう、こういう大體推定のもとに、例の二十四萬というものを目標としてこれに實質賃金
あくまで實質賃金の確保ということが中心であることは、言うまでもございません。しかし遺憾ながら物の裏づけの面は、必ずしも成功しておらず、もちろんそれには國民の積極的な協力ということも常に要請されておりましたし、また大切なことであるのでありますが、やはり政府がそれに對する基本的な方針を確立するという必要があつたと私は思うのであります。
その基礎的の價格に變更を來してくることであれば、當然米價は改訂せられるものであるというお答でありますが、これを要約いたしますと、結局千八百圓ベースというものが變更せられる、いわゆる實質賃金の裏づけが變つてくる。つまりあなたのおつしやるところの基礎的價格というものが變更せられることにより、またその他の理由もありましようが、千八百圓ベースが動くということは、爭うことのできない事實であります。
かくのごとくにして税收というものが確保され、豫算の實行というものが物價の混亂を來させることなく、物價の安定というものが、配給ルートを正常にもどすことによつて、勤勞者の實質賃金が向上して、そうしてこれに從つて生産の増強がなされる。こういうことが必須の前提條件であると思うのでありまするが、マル公がどうしても嚴守されなければならぬ。あるいは流通秩序の確立によつて、配給の完全な保持がされなければならぬ。
いつまでもそういう實質的な賃金と物價との惡循環だけは、何とかして立ち切つていくような努力は、これはどうしても今後ともやつていきませんと、そこを省いてしまつたのでは、インフレーシヨンに對するそのものの放置ということになるわけでございますので、そういう努力は今後政府としましても萬全の措置を講じて、實質賃金面の内容をも豐冨にしていくということは、やつていきたいと思います。
○和田國務大臣 物價改訂のときに、工業平均千八百圓をとりましたのは、工業の方において生産の増加をやり、あるいは能率の改善をやつて、實質賃金を平均よりもあげる場合、何も賃金を釘ずけにしたわけではないのでありますから、民間の方において増産をし、實質賃金を得ておるものについては、政府としても、別段申すことはないわけであります。
この内容を申し上げますると、非常に長くなりますので、この點は省略いたしますが、ともかくもわれわれの要求は、名目賃金から實質賃金へとはつきりした意向をもつておりまして、われわれはたとえそれが千八百圓であろうと、さらに千五百圓に下りましようと、實質的においてわれわれがそれにおいて最低生活が保障されればそれで結構なのでありまして、決して二千圓、三千圓を要求して、ただ名目賃金のみ上つたところで、われわれが食
このことは決して名目賃金の値上を要求したものではなく、實質賃金を要求したのであります。流通秩序を確立いたしまして、わが國の經濟再建に寄與せんとする勞働者の建設的覺醒であり、決してとかくの非難を受けました過去の要求と揆を一にするものではないとの確信の上に立つたものであります。
それでこの際は政府がかねて公約しておいでになりまする流通秩序の確立ということによりまして、實質賃金の裏づけに全力を注いでいただくと同時に、企業經營の合理化竝びに作業能率の増進によりまして、合理的に賃上をしていくことによりまして、一應この危機を乘り超えて、おもむろに賃金と價格とを再檢討いたしまして、適正な是正を加える必要があると思うのであります。
かように考えておるのでありまして、あの物價をきめましたときには、やはり生産の増強というような形において企業そのものに、私企業においてはゆとりをもたせて、これは實質賃金というものが上つていくということは、われわれの方として賃金ストツプをやらなかつたから、その點においては實質賃金がそういう形で上つていく點については、もちろん是認いたしておつた次第であります。
しからばどういうようにするかというと、今申し上げましたように、他の官公職員との比例もございますから、特にこの病院だけの人々の待遇改善ということは、これは政府として大いに考えなければなりませんので、そういう人に對しましては、たとえば他の方法によつて待遇の實を上げる、世にいわゆる實質賃金——給與形式がそうであるけれども、實際上收入の面から考えれば、こういう方法によつてこれらの人の生活を幾分でも緩和しようというようなことを
事實本年の上半期の末ごろにおきましては、このようなアメリカの大衆購買力の減退の事實が現われてきておるのでありまして、實質賃金の低下あるいは一般の國民貯蓄の減少ということもその例でありますし、また工業生産物に對しますところの新規注文高も、本年の第ニ・四半期は第一・四半期に比べて、金額においても減少し、またその量においても、本年の第ニ・四半期は一箇年前に比して一四%も低いという、警告すべき材料が現われておるのであります